2周目の運賃交渉を優位に進める「交渉履歴管理」
「2024年問題」を追い風にこの2、3年で運賃交渉に取り組んだ運送会社も、燃料費や人件費の高騰は止まらず、すでに「2周目、3周目の交渉」が必要な局面に入っています。
前回の交渉では「社会情勢だから」と協力してくれた荷主も、2回目以降は「なぜこの金額なのか?」という明確なロジック(根拠)を厳しく求めるようになっています。
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運送会社の2回目以降の運賃交渉で致命傷になる「ロジックエラー」
2、3周目の交渉で最も避けたいのが、前回提示した資料と矛盾が生じる「ロジックエラー」です。「前回は燃料費が理由だったのに、今回の計算の前提が違うじゃないか」と突っ込まれてしまうと、一気に信頼を失い、交渉の主導権を握られてしまいます。
そうならないためにも過去の「運賃交渉履歴の管理」が重要です。
荷主企業との交渉を優位に進めるカギ「交渉履歴管理」の徹底
ある運送会社では、過去交渉の履歴をExcelで管理しています。具体的には、以下の項目をデータに残しています。
- いつ、自社の誰が、相手のどの担当者に交渉したか
- どのコース、便の交渉を行ったのか
- どのような根拠で交渉したのか
- 交渉の結果、いくら上がったか(あるいは据え置かれたか)
- 結果の「反映日」はいつか
この会社では、たとえ自社の担当者が変わっても、前回の資料や話の筋道をすべて把握した状態で商談に臨めます。
運賃値上げの「反映日」管理が先手必勝の業績管理を生む
また、この「反映日」を記録していることが、経営管理において大きな意味を持ちます。交渉開始から適用までのリードタイムが可視化されるため、「この荷主は決定までに半年かかる」という傾向が掴めます。これにより、「利益が削られる前に、半年前から準備を始めよう」といった、先手必勝の業績管理が可能になりました。
運賃交渉に「一発逆転の魔法」はありません。まずは過去の経緯を整理し、自社の言い分に矛盾がないか、そして次の交渉をいつ始めるべきかを確認することから始めましょう。



