価格競争から共創へ。ロボット導入時代に見直すべき「委託先の選定基準」
貴社では、物流パートナーを選定する際、どのような「物差し」を使っていますか? 本日は、物流の自動化・ロボティクス化が急速に進む今だからこそ、あえて立ち止まって考えたい「委託先選定基準の揺り戻しと未来」についてお話しします。
目次
1.過去の失敗と「業務設計力」の発見
時計の針を少し戻しましょう。 かつて多くの企業が、物流委託先を「価格(コスト)」だけで選んでいました。「1 円でも安く運んでくれるならどこでもいい」。そう考えた結果、何が起きたでしょうか?
配送品質の低下 / 誤出荷の多発 / トラブル時の対応遅れ
「安かろう悪かろう」の痛い経験を経て、私たちは学びました。「物流会社には、ただ動くだけでなく、効率的なフローを組む『業務設計力』が必要だ」と。 この基準を取り入れたことで、多くの現場で生産性が向上し、概ね満足のいく結果が得られるようになりました。
2.ロボット導入が生んだ「新たな誤解」
しかし今、物流現場にマテハン機器や自動化ロボットが普及したことで、新たな潮流が生まれています。 これまで物流会社(3PL)にお願いしていた「業務設計」を、ロボットを導入する委託主(皆様)自身が行うケースが増えているのです。
「フローは我々が決める。ロボットも我々が買う。だから物流会社は、言われた通りに動く作業員とトラックだけを、安く安定的に用意してくれればいい」
こう考えるのは、経営合理性から見れば自然なことかもしれません。実際、選定基準が再び「作業力・輸配送力の調達コスト」最優先へと回帰しつつある現場をよく目にします。
ですが、本当にそれで良いのでしょうか?
3.「作業力」だけの調達が招くリスク
自動化が進んだとしても、例外処理、波動対応、そしてロボットと人の協働領域など、現場には「隙間」が無数に存在します。 もし委託先が「言われたことしかしない(作業力だけの提供)」会社だった場合、以下のリスクが生じます。
・改善の停止: 現場の細かな非効率に気づいても、「指示通り」を優先して報告が上がらない。
・硬直的な対応: 想定外のトラブルや市場の変化に対し、委託主からの指示待ちになり、初動が遅れる。
ロボット(や自動化機器)という「ハード」を導入したからといって、物流のすべてが完結するわけではありません。
4.これからの選定基準は「伴走力」
私は、これからの時代に選定されるべき物流会社は、単なる「リソースの提供者」ではなく、「物流(サプライチェーン)高度化への伴走者」であるべきだと考えます。
・委託主の物流高度化に寄与するノウハウがあるか(例:ロボットの特性を理解し、人と機械の最適な役割分担を現場目線で提案できるか)
・ビジネスの成長に寄り添う姿勢があるか(例:受発注の仕組みや在庫戦略まで踏み込んで、共に最適解を探せるか)
委託主が描いた設計図をなぞるだけでなく、「その設計図、ここを変えればもっと良くなりますよ」と、プロの知見でフィードバックを返してくれる会社。 そして、苦しい時も変化の時も、同じ目線で汗をかき、業務設計を含めて共に作り上げていく(共創する)気概を持つ会社。そのような「伴走力」を持つパートナーを見極めることこそが、自動化時代の物流調達における最重要タスクではないでしょうか。
貴社の現在の入札要件書(RFP)は、単なる「作業の買い叩き」になっていませんか? ぜひ一度、パートナーへの期待値を「供給」から「共創」へと再定義してみてください。
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