価格競争から共創へ。ロボット導入時代に見直すべき「委託先の選定基準」

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西村 和洋

株式会社船井総研サプライチェーンコンサルティング 
サプライチェーン支援部 
ディレクター エグゼクティブコンサルタント

製造業、小売チェーン店、通販企業などの荷主企業の物流改善(委託先企業選定、物流業務設計)、コストダウン、物流拠点戦略の策定などに従事し、特に、IT(情報システムの戦略、設計、構築など)を得意とする。ロジスティクスのコストダウンと品質アップの実現を、物流フロー改善・業務改善・情報システム改善等の多方面の視点から提案している。​​

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貴社では、物流パートナーを選定する際、どのような「物差し」を使っていますか? 本日は、物流の自動化・ロボティクス化が急速に進む今だからこそ、あえて立ち止まって考えたい「委託先選定基準の揺り戻しと未来」についてお話しします。

1.過去の失敗と「業務設計力」の発見

時計の針を少し戻しましょう。 かつて多くの企業が、物流委託先を「価格(コスト)」だけで選んでいました。「1 円でも安く運んでくれるならどこでもいい」。そう考えた結果、何が起きたでしょうか?

配送品質の低下 / 誤出荷の多発 / トラブル時の対応遅れ

「安かろう悪かろう」の痛い経験を経て、私たちは学びました。「物流会社には、ただ動くだけでなく、効率的なフローを組む『業務設計力』が必要だ」と。 この基準を取り入れたことで、多くの現場で生産性が向上し、概ね満足のいく結果が得られるようになりました。

2.ロボット導入が生んだ「新たな誤解」

しかし今、物流現場にマテハン機器や自動化ロボットが普及したことで、新たな潮流が生まれています。 これまで物流会社(3PL)にお願いしていた「業務設計」を、ロボットを導入する委託主(皆様)自身が行うケースが増えているのです。

「フローは我々が決める。ロボットも我々が買う。だから物流会社は、言われた通りに動く作業員とトラックだけを、安く安定的に用意してくれればいい」

こう考えるのは、経営合理性から見れば自然なことかもしれません。実際、選定基準が再び「作業力・輸配送力の調達コスト」最優先へと回帰しつつある現場をよく目にします。

ですが、本当にそれで良いのでしょうか?

3.「作業力」だけの調達が招くリスク

自動化が進んだとしても、例外処理、波動対応、そしてロボットと人の協働領域など、現場には「隙間」が無数に存在します。 もし委託先が「言われたことしかしない(作業力だけの提供)」会社だった場合、以下のリスクが生じます。

・改善の停止: 現場の細かな非効率に気づいても、「指示通り」を優先して報告が上がらない。

・硬直的な対応: 想定外のトラブルや市場の変化に対し、委託主からの指示待ちになり、初動が遅れる。

ロボット(や自動化機器)という「ハード」を導入したからといって、物流のすべてが完結するわけではありません。

4.これからの選定基準は「伴走力」

私は、これからの時代に選定されるべき物流会社は、単なる「リソースの提供者」ではなく、「物流(サプライチェーン)高度化への伴走者」であるべきだと考えます。

・委託主の物流高度化に寄与するノウハウがあるか(例:ロボットの特性を理解し、人と機械の最適な役割分担を現場目線で提案できるか)

・ビジネスの成長に寄り添う姿勢があるか(例:受発注の仕組みや在庫戦略まで踏み込んで、共に最適解を探せるか)

委託主が描いた設計図をなぞるだけでなく、「その設計図、ここを変えればもっと良くなりますよ」と、プロの知見でフィードバックを返してくれる会社。 そして、苦しい時も変化の時も、同じ目線で汗をかき、業務設計を含めて共に作り上げていく(共創する)気概を持つ会社。そのような「伴走力」を持つパートナーを見極めることこそが、自動化時代の物流調達における最重要タスクではないでしょうか。

貴社の現在の入札要件書(RFP)は、単なる「作業の買い叩き」になっていませんか? ぜひ一度、パートナーへの期待値を「供給」から「共創」へと再定義してみてください。

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物流委託先選定(コンペ)・RFP作成コンサルティング

当社では、多種多様な業界や企業の物流委託先選定(コンペ)を手掛けてきた実績を基に、RFP(提案依頼書)の必須項目、評価ポイント、評価のウェイト、質疑応答の進め方などを「適正な評価」という目標に沿ってルール化しています。

貴社にとって最適な物流パートナーを選定するあらゆるプロセスに対して、必要なノウハウや多種業界・多数企業の物流委託先選定(コンペ)経験を活かし、合理的な手順で包括的に支援します。

また、物流コンペ以降の立ち上げ支援や、RFP作成済みの企業様向けの物流委託先選定(コンペ)品質向上プログラム、物流委託先選定(コンペ)の実施によって発生する事務工数を削減できるロジビッド(クラウド型物流コンペ管理システム)を提供しています。

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西村 和洋

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サプライチェーン支援部 
ディレクター エグゼクティブコンサルタント

製造業、小売チェーン店、通販企業などの荷主企業の物流改善(委託先企業選定、物流業務設計)、コストダウン、物流拠点戦略の策定などに従事し、特に、IT(情報システムの戦略、設計、構築など)を得意とする。ロジスティクスのコストダウンと品質アップの実現を、物流フロー改善・業務改善・情報システム改善等の多方面の視点から提案している。​​

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